Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
高崎 明人; 飯村 勝道; 横内 猪一郎; 中川 哲也; 田中 勲
JAERI-M 90-231, 17 Pages, 1991/01
著者らは前報において常温常圧環境下で行われたクラッド分離装置の性能試験結果について述べた。その結果として、本装置の特性(分離効率)は少なくともクラッドの磁化率、クラッド径及び流量に依存することが示唆された。また、造粒器の使用は低分離効率時において有効であることも示唆された。性能試験後、本装置はHBWR(ノルウェー)へ船輸送され、最終的な確証試験(炉内試験)がHBWRのBWR用ループを用いて行われた。確証試験の結果として、分離効率は、クラッド入口濃度が低い場合その濃度に比例することが明らかとなった。また、入口鉄濃度6ppbでクラッドの生成(放出)速度と分離装置が見かけ上平衡状態となることが示唆され、本装置の分離限界が明らかとなった。さらに、分離効率は原子炉シャルトダウン中に比較的低く、原子炉起動時に高くなることが明らかとなった。
高崎 明人; 飯村 勝道; 田中 勲
JAERI-M 90-230, 20 Pages, 1991/01
JMTRは1981年よりクラッド分離装置の開発を行っており、HBWR(ノルウェー)で用いる予定の確証試験(炉内試験)用装置の製作が完了した。本装置は一次系冷却水中に循環するクラッドを分離容器まわりに配置した磁気回路により除去しようとするものである。JMTRでは確証試験に先立ち、常温常圧環境下において本装置の性能試験を行った。また、クラッド分離メカニズムの簡単な理論解析も行った。それらの結果、クラッド分離効率は、クラッド磁化率及びクラッド粒径の増加に伴い上昇し、一方、流量の増加に伴い低下することが示唆された。また、クラッド粒径を増大させる目的で本装置入口に取り付けられた造粒器の使用は、低分離効率時(低磁化率、低クラッド径もしくは高流量時)に有効であることが示唆された。
諏訪 武; 栗林 伸英*; 安宗 武俊*; 立川 圓造
Proc. of 1991 JAIF Int. Conf. on Water Chemistry in Nuclear Power Plants: Water Chemistry,91, p.737 - 742, 1991/00
原子炉解体関連の化学除染技術は、解体時における従業員の被爆低減を目的とした解体前の系統除染と解体後の機器除染に大別される。機器除染法は、解体時に大量に発生する汚染金属廃棄物の減容、更には再利用を図るために国内外で盛んに研究開発が進められている。汚染金属を無拘束レベルまで除染するためには、表面に付着したクラッドのみならず母材内部にまで拡散した放射性核種をも除去する必要がある。本法では、硫酸-セリウム(SC)溶液を用いた機器除染について、除染効果、各種金属材料の腐食速度、廃棄処理等の基礎試験結果を報告する。更に基礎試験に基づいた標準除染条件、基本的な除染プロセス等について紹介する。JPDR除染金属はSC溶液によって、母材を30m程度溶解すれば1Bq/cm以下になり、十分一般廃棄物にすることが可能である。
諏訪 武; 栗林 伸英; 安宗 武俊*
デコミッショニング技報, (2), p.29 - 40, 1990/00
機器除染法は、原子炉解体時に大量に発生する汚染金属廃棄物の減容、更には再利用を図るために国内外で盛んに研究開発が進められている。汚染金属を無拘束レベルまで除染するためには、表面に付着したクラッドのみならず母材内部にまで拡散した放射性核種をも除去する必要がある。本報では、硫酸-セリウム(SC)溶液を用いた解体後機器除染について、開発試験の概要、除染効果、各種金属材料の腐食(溶解)、速度、廃液処理等の基礎試験結果を報告する。更に基礎試験に基づいた標準除染条件、基本的な除染プロセス等について紹介する。JPDR汚染金属はSC溶液によって、母材を30m程度溶解すれば1Bq/cm以下になり、十分一般廃棄物にすることが可能である。
諏訪 武
防食技術, 37(7), p.459 - 461, 1988/00
軽水炉の被曝低減対策としてクラッドの挙動が注目されだしたのは1970年代に入り、軽水炉プラントによる発電が本格化してからである。本報は軽水炉の開発初期からスタートしたクラッドに関する研究の変遷を簡単に紹介した読みものである。クラッドという用語の由来から、最近の軽水炉一次系の被曝低減対策の現状までを紹介した。
星 三千男; 立川 圓造; 諏訪 武; 佐川 千明; 米澤 仲四郎
Journal of Nuclear Science and Technology, 24(4), p.297 - 307, 1987/04
被引用回数:4 パーセンタイル:44.92(Nuclear Science & Technology)JPDRチャンネルボックス付着クラッドの性状を把握するため、組成、化合物、放射能分析を行った。クラッド中の金属元素量の58%をFeが、34%をNiが占め、Mn,Cr,Co,Zn含量は5%以下にすぎない。他のBWR炉に比較して、Ni含量が多いのはJPDRの給水系ヒーター伝熱管に銅-ニッケル合金を使用しているためと考えられる。化合物は、NiFeO,NiO,-FeOOHで構成される。放射性核種としてはCo,Fe,Ni,Znなどが検出されたが、これらの比放射能値からチャンネルボックス上の滞留時間を求めるとCo;230日,Ni;260日,Fe;70日が得られる。CoとNiの滞留時間はJPDR運転時間の2/3ほどになり、非常に脱離しにくいものである。
諏訪 武; 栗林 伸英; 立川 圓造
防食技術, 36(3), p.127 - 133, 1987/00
原子力施設の化学除染法の開発との関連で、硫酸-セシウム(IV)(SC)溶液中における高クロム含有酸化物の溶解挙動を検討した。CrNiFeOのCr,Ni,Fe各成分の溶解速度はSC溶液の酸化還元電位とpHに大きく依存する。各成分の溶解速度の大きさは、0.25MHSO単独溶液ではFeNiCr=0であり、SC溶液ではCrNiFeである。CrとNiの溶解速度は酸化性溶液で増加する。Crの溶解速度はCe濃度の一次に比例して増加する。クロム含有酸化物を溶解するのに必要なCe量は酸化物の量とそれらの成分が明らかになれば計算できる。即ち、溶解はレドックス反応に支配され、酸化物中のFe(II)とCr(III)はFe(III)とCr(VI)に酸化されるが、Ni(II)とFe(III)は関与しない。
諏訪 武; 栗林 伸英; 立川 圓造
Journal of Nuclear Science and Technology, 23(7), p.622 - 632, 1986/00
被引用回数:6 パーセンタイル:59.04(Nuclear Science & Technology)種々のクロム含有模擬クラッドの溶解および放射能汚染試料の除染効果(DF)について、硫酸-セリウム(IV)溶液(SC)と既存の代表的除染剤を用いて比較検討を行った。SC溶液は高クロム含有クラッドに対し、CrだけでなくFeとNiも同時に溶解することを見出した。クラッドの溶解は主にCe(IV)濃度(1.3~1010M)と温度(40~90C)に依存し、硫酸濃度(0.2~0.5M)には依存しない。0.25MHSO-510MCe(IV)溶液、90C24時間で、DF=33を得た。一方、Ce(III)からCe(IV)への電解再生下では、0.25MHSO-1.310MCe(IV)、80C、24時間でDF=460を得た。さらに、本除染法と超音波洗浄を組合せることにより、残留表面放射能を110Ci/cm以下にできたことから、解体後機器の除染への適用も可能であることを明らかにした。
星 三千男; 立川 圓造; 米澤 仲四郎; 後藤 覚司*; 山本 克宗
Journal of Nuclear Science and Technology, 23(8), p.722 - 730, 1986/00
被引用回数:1 パーセンタイル:20.71(Nuclear Science & Technology)ジェチルジチオカルバミン酸塩を用いるCoの溶媒抽出法では、pH2~8でクロロホルムあるいは四塩化炭素に抽出される。しかし、不溶性のCoは抽出されない。このような特徴をもつ抽出法をJMTR OWL-1のループ水中のCoの化学状態の決定に適用した。可溶性Coの75~93%がCo,5~22%がpH5.5に溶液を調製すると抽出できる化学形、残りの数%が細粒状と考えられる化学形で存在する。これらの結果はイオン交換法で調べられている結果と一致する。また、Coは空気中でCo(III)に酸化されるため、放置時間とともに抽出率は低下する。
星 三千男; 立川 圓造; 諏訪 武; 佐川 千明; 米澤 仲四郎; 青山 功; 山本 克宗
Journal of Nuclear Science and Technology, 23(7), p.612 - 621, 1986/00
被引用回数:2 パーセンタイル:32.47(Nuclear Science & Technology)高温高圧水中のクラッドの原子炉一次冷却系材料への付着挙動を調べるため、JMTR OWL-1ループを用いて実験を行った。ここでは、OWL-1ループ水の性状を明かにした。ループ運転開始期には濃度の上昇が認められるが、定常状態では、可溶性クラッド20~30g/l,不溶性クラッド~1g/lの濃度を示す。構成金属元素の大部分はFeである。不溶性クラッド中のCoの比放射能値は可溶性のものよりほぼ1桁大きく、この系では素早い同位体交換反応が認められない。不溶性クラッド中の結晶性化合物の78%はMO型の金属酸化物,22%がMO型の酸化物である。FeおよびFeの比放射値はMO型酸化物中でMO型酸化物中よりも約2倍大きくなっている。
星 三千男; 立川 圓造; 諏訪 武; 佐川 千明; 米澤 仲四郎; 富田 衛; 清水 道雄; 山本 克宗
Journal of Nuclear Science and Technology, 23(6), p.511 - 521, 1986/00
被引用回数:4 パーセンタイル:48.02(Nuclear Science & Technology)約280CのCWL-1ループ水に23日間浸漬したSUS-304およびジルカロイ-2試験片表面クラッドの性状を把握するため、X線回折法,X線マイクロアナライザー法,ICP法などで分析を行った。試験片表面の電顕観察結果は細い結晶の単独あるいは重なり合い付着を示している。結晶にはCr含量の多いもの、Fe含量の多いものなどが存在し、組成が一様ではない。特にジルカロイ-2にはCr含量の多い結晶が目立つ。SUS-304の場合、95%以上がMO型の結晶である。剥離法により、表面から外層,内層,酸化皮膜に分類すると、この順にCoの比放射値が減少する。外層はループ水中の不溶性クラッド,酸化皮膜は可溶性クラッドのCoの比放射能値に匹敵する。これらの結果から、ループ水中には組成および結晶形の異る様々の不溶性クラッドが存在し、それらの中で電気化学的相互作用によりMO型の酸化物が優先的に試験片に付着すると考えられる。
立川 圓造; 諏訪 武; 栗林 伸英
日本原子力学会誌, 28(5), p.390 - 397, 1986/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)原子力発電プラントの被曝低減化対策の1つとして、化学除染法は一次冷却系内クラッドを最も確実に除去する手法であり、欧米各国においては実際に適用されている。しかしクラッドの性状は炉型のみならず場所によっても異なり、それに対応して種々の化学除染法が開発されている。本稿では、(1)クラッドの特徴及び化学除染剤によるクラッドの溶解機構,(2)代表的な供用中化学除染プロセスとその実施例,(3)原子炉解体用化学除染法の開発、について最近の状況を述べる。
米澤 仲四郎; 星 三千男; 立川 圓造
Anal. Chem., 57, p.2901 - 2965, 1985/00
被引用回数:69 パーセンタイル:94.54(Chemistry, Analytical)原子炉の放射性腐食生成物(CRVD)中のFeの放射能とそのFe量を同一の化学操作で簡単に測定できる方法を確立した。Fe-バトフェナントロリン(BPT)錯体を液体シンチレータ(PPO-キシレン)で抽出し、その液体シンチレーション測定によりFeの放射能を求め、吸光度測定によりFe量を求める。Feは過塩素酸イオン存在下でPPO-キシレン中にFe-BPT錯体と過塩素酸イオンとのイオン会合体として、PH=3~8の範囲で定量的に抽出された。抽出液の吸収極大とモル吸光係数()は535nmおよび22000であった。本法はFe量30g/10ml(有機相中)までベールの法則に従った。液体シンチレーション測定により、Feの放射能は最大62%の計数効率で測定出来た。CoはFeと同様に抽出されるが、PH=6.0のEDTA溶液と振り混ぜる事により逆抽出された。共存する元素および放射性核種の影響を調べ、CRUDの分析に適用した。
立川 圓造; 星 三千男; 佐川 千明; 米澤 仲四郎; 中島 幹雄
Nuclear Technology, 65, p.138 - 145, 1984/00
被引用回数:3 パーセンタイル:38.16(Nuclear Science & Technology)280C脱気した水中でのSUS-304の腐食挙動を腐食に伴い発生する水素量と金属酸化物の分析から調べた。腐食反応は3Fe+4HOFeO+4H、2Cr+3HOCrO、Co,Ni+HOCoO,NiO+Hの金属と水との反応で進み、実験条件下での全腐食量は 93+0.066t(時間)g/cmで表される。腐食の際に水中の放出されるSUS構成元素の放出度はFe,MnCo,NiCrである。一方、原子炉であらかじめ照射した試料の腐食量および水中への放出量は非照射のものより約1.5倍多い結果を示した。
諏訪 武; 安中 秀雄
防食技術, 32(12), p.721 - 729, 1983/00
原子炉除染技術の最近の開発状況について、1次冷却系を対象とした化学除染法を中心に解説した。化学除染剤はBWRとPWRとに分けて考える必要がある。BWR用の除染法はすでに燃料棒を含めた全系統除染がCan-Decon法、およびLOMI法で行われている。これらの除染はすべて放射性腐食生成物(クラッド)の還元溶解である。一方、PWRの除染はクラッド中にCrの成分が多いため、酸化前処理を行ったのち、BWR同様還元溶解を行っている。しかし、まだ開発中のものが多く実機に適用されていない。最近の除染法の特徴は?材料に対する低腐食性、?高DF、?除染廃液発生量が少ないこと、の3点を中心に開発が行われているが、特に?の比重が高まってきている。そのため希薄溶液法の開発が盛んである。化学除染法以外の除染法については、最近の興味ある除染法についてのみ簡単に紹介している。